八戸シティ法律事務所主催の第21回企業法務実務セミナーにおいて、2025年11月26日、青森県南、岩手県北を中心とする企業様を対象に、「企業のためのカスハラ対策セミナー」と題する講演を行いました。
講師は、八戸シティ法律事務所の弁護士・荒居憲人、弁護士・山口龍介の2名が担当しました。

近年、顧客や取引先からの過度な要求や迷惑行為、いわゆる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となっており、企業のリスク管理において大きな課題となっています。
カスハラに対する対応を誤ると、対応した従業員の業務パフォーマンスの低下やメンタルヘルス問題といった健康被害の発生、生産性の低下なども含め、働く環境が悪化し、事業活動に悪影響を及ぼします。
そして、全ての事業者に対してカスハラ対策の実施を「雇用管理上の措置義務」とした改正労働施策総合推進法が2026年10月1日に施行されました。
そのため、この施行日までにカスハラ対策の実施が必須となっています。

本セミナーでは、第1講座において、カスハラの要件・判断基準と具体例、カスハラ対策の必要性と企業の責任について解説いたしました。
第2講座では、カスハラ対策の基本・ポイントとカスハラ対策マニュアルの策定というテーマで、予防策、発生時の対応、再発防止策の3つのカテゴリについて、相談窓口の設置・運用、カスハラ対策マニュアルの策定手順、従業員への教育・研修の内容、カスハラに発展させないための初期対応、カスハラ発生時の具体的対応などについて解説いたしました。
また、ケーススタディのほか、カスハラ裁判例やカスハラ対策の企業事例も紹介させていただきました。

カスハラは、とくに被害者である従業員に対して、その職業人生に深い傷を残すことになります。
企業においては、離職率の上昇、士気の低下と組織風土の悪化、経済的損失などの悪影響が生じます。
もっとも、カスハラ対策をしっかり行うことによって、従業員の活性化や生産性向上を実現することが可能となります。
さらに、カスハラ対策の取り組みを社外にアピールすることで、社会的信用を得たり、顧客を確保したり、人材の採用を楽にすることが可能となります。
本セミナーの講演が、各企業様において、改正法への対応ということを超えて、さらにプラスに企業を発展させるためのカスハラ対策となる一助となれば幸いです。

【講演内容】
第1講座
1 カスハラとは~企業が悩む顧客等からの行為とその影響~
(1)カスハラの要件
(2)カスハラの判断基準
(3)カスハラの具体例
2 カスハラ対策の必要性と企業の責任
第2講座
1 はじめに カスハラが社会問題となった背景と実態
2 法制度と行政の取組、参考資料のご紹介
(1)法的枠組みの現状
(2)厚生労働省のガイドライン
(3)自治体による先進的取組
(4)参考資料のご紹介
3 カスハラ対策の基本とポイント
【予防策】
(1)企業の基本方針・基本姿勢の明確化、従業員及び顧客への周知・啓発
(2)従業員(被害者)のための相談窓口の設置と体制の整備
(3)カスハラ対策マニュアル(社内対応ルール)の策定
(4)従業員への教育・研修
【発生時の対応】
(5)カスハラに発展させないための初期対応(予防策)
(6)事実関係の正確な確認、毅然とした対応と記録、連携
(7)従業員への配慮の措置
【再発防止策】
(8)原因の分析・特定と事案の共有、定期的な取組の見直しや改善
4 ケーススタディ
5 カスハラ裁判例
6 カスハラ対策の企業事例
7 まとめ 企業がカスハラ対策に取り組むべき理由と今後の展望

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