セミナー・講演の実施

2018年2月15日、八戸シティ法律事務所の主催で、第7回企業法務実務セミナー「うつ病の社員への対応方法」を開催させていただきました。

前半パート

セミナー

弁護士・木村哲也は、セミナーの前半パート「従業員がうつ病を発症した場合の企業リスクと防止対策」を担当いたしました。

従業員にうつ病の兆候が見られた場合や、従業員がうつ病と診断された場合には、職場としてその従業員に配慮した適切な対応を取らなければ、民事上の損害賠償責任などの企業責任を負わされるリスクがあります。

講演では、①うつ病の特徴およびうつ病の従業員への対応で気を付けるべきポイント、②従業員が業務を原因とするうつ病にかかった場合の企業リスクの内容、③従業員のうつ病による企業リスクを回避するために企業が取り組むべき事項について、実際の裁判例などを交えながら解説させていただきました。

【講演内容】
1 うつ病の特徴と職場での対応ポイント
(1)うつ病とは?
(2)職場が取るべき対応
(3)新型うつ病について
(4)そううつ病について
2 従業員がうつ病になった場合に問われ得る企業責任
(1)労働基準法違反による刑事責任
(2)労働基準法・労災保険法による労災補償責任
(3)民事上の損害賠償責任
3 企業のメンタルヘルス・過重労働防止対策
(1)上司等が部下の心身の状態を観察
(2)残業時間の抑制
(3)ストレスチェックの活用

後半パート

弁護士・山口龍介ほか、セミナーの後半パート「従業員がうつ病を発症した場合の企業の対応実務」を担当いたしました。

一言に従業員がうつ病を発症した場合の対応と言っても、内定段階・試用期間段階・正社員段階で、それぞれ対応は異なってきます。
また、うつ病の疑いがある場合と、うつ病と診断された場合とでも、取るべき対応が異なります。
講演では、うつ病の従業員への対応が問題となる各場面に応じて、具体的にどのような対応を取っていくべきかについて解説させていただきました。

また、うつ病の従業員に対して適切な対応を取らなかった場合には、企業に対して高額な損害賠償責任が認められてしまうリスクがあります。
講演では、一つの裁判例を題材に丁寧に事案紹介をし、適切な対応を取るべき必要性について説明させていただきました。
その上で、業務軽減措置などの対応策や、実際の対応に当たっての注意点について、解説させていただきました。

【講演内容】
1 うつ病を理由に内定取消ができるか
2 試用期間中に精神疾患を発症した場合の対応
3 従業員に精神疾患の疑いがある場合の対応
4 うつ病の従業員の業務軽減措置と人事異動
5 休職制度と職場復帰の際の注意点
6 うつ病の従業員の退職(退職勧奨)と解雇の注意点

所感

近時、勤務先での業務が原因でうつ病にかかったと主張する従業員や遺族から、企業に対して高額の損害賠償請求が行われるトラブル事案が増加しております。
企業の皆様におかれましては、従業員のうつ病という大きな企業リスクへの対策をしっかりとご検討いただきたいと存じます。
今回お話しさせていただいたことが、企業の皆様のリスクマネジメントの一助となれば幸いです。

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