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内容

行方不明・音信不通の相続人がいる場合の遺産分割

遺産分割は、相続人全員で行う必要があります。行方不明・音信不通の相続人がいる場合であっても、他の相続人だけで遺産分割を成立させることはできないのが原則です。しかし、行方不明・音信不通の相続人がいる場合であっても、遺産分割が可能となる手順・方法があります。今月号のニュースレターでは、行方不明・音信不通の相続人がいる場合の遺産分割の手順・方法についてご説明いたします。

1 本籍地・住所地の調査
行方不明・音信不通の相続人がいる場合であっても、戸籍を追っていくことによって、現在の本籍地を調べることができます。そして、本籍地の市区町村が発行する「戸籍の附票」を取得することによって、現在の住民票上の住所地を調べることができます。そのうえで、住民票上の住所地に手紙を送付するなどの方法によって、遺産分割協議を進めることが考えられます。ただし、行方不明・音信不通の相続人が現在の住民票上の住所地に実際には居住していない場合や、戸籍の附票から現在の住民票上の住所地が判明しない場合もあります。このような場合には、以下で説明する不在者財産管理人選任の申立てや失踪宣告の申立てを行うこととなります。

2 不在者財産管理人選任の申立て
不在者財産管理人とは、行方が分からない相続人の財産管理を行う人物のことです。家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てることによって、第三者の弁護士等が不在者財産管理人に選任されます。そのうえで、行方が分からない相続人に代わって相続財産管理人を加えて、遺産分割を進めることが可能となります。

3 失踪宣告の申立て
行方が分からない相続人が7年間生死不明の場合には、家庭裁判所に失踪宣告を申し立てることができます。家庭裁判所に失踪宣告を出してもらうことによって、行方が分からない相続人は法律上死亡したものとみなされます。そうすると、行方が分からない相続人を除いて、他の相続人全員で遺産分割を進めることが可能となります。なお、行方が分からない相続人に子がいる場合には、その子を代襲相続人として遺産分割に加える必要があります。

以上のように、行方不明・音信不通の相続人がいる場合の遺産分割では、本籍地・住所地の調査、不在者財産管理人選任の申立て、失踪宣告の申立てという手順・方法を取ることを検討することとなります。これらの手続についてご不明のことなどがありましたら、お気軽に当事務所にご相談ください。

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