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ニュースレター42-1

内容

交通事故における過失割合・過失相殺について

交通事故においては、追突事故のように事故発生の原因が加害者の一方的な落ち度(過失)によるケースのほか、加害者・被害者の双方に過失があって発生する事故も少なくありません。今回のニュースレターでは、交通事故における過失割合・過失相殺の問題について、解説させていただきます。

1 過失割合・過失相殺とは?
過失割合とは、事故発生の原因において、加害者・被害者のどちらにどれだけの過失があるのかを示す割合のことを言います。例えば、「加害者8:被害者2」などです。そして、例えば、交通事故によって被害者が被った損害額が1000万円として、被害者にも2割の過失がある場合には、賠償額が200万円減額されてしまいます。このように、過失割合に応じて賠償額が減額されることを過失相殺と言います。

2 過失割合はどのようにして決まるのか?
過失割合は、どのような状況の事故であったのかを踏まえて、これまでの裁判例を参照して判定するのが通常の手法です。事故の状況が争いになることも少なくありませんが、刑事記録、車両損傷状況、目撃者の証言など、様々な情報を手がかりに判断することになります。また、過失割合に関しては、これまでに膨大な裁判例が集積されており、こうした裁判例を踏まえて過失割合についてまとめた書籍『別冊判例タイムズ 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』を参考とすることが多いです。もっとも、1件1件まったく同じ交通事故というのはありませんので、過去の裁判例にそのまま当てはめることができないケースも少なくありません。過去の裁判例を参照とする場合であっても、裁判例とは異なるケースとして具体的な検討を要するケースであっても、過失割合の判定においては、交通事故に関する専門的な知識・経験が不可欠となります。

3 過失割合・過失相殺に関する注意点
過失割合が加害者10:被害者0であれば問題とならないのですが、被害者に少しでも過失がある場合には、治療費を抑えるのが得策です。と言いますのは、過失相殺は、治療完了後に保険会社から受け取る慰謝料や逸失利益だけでなく、すでに保険会社が医療機関に直接支払った治療費にも適用されます。そうなると、治療費の過失割合分が慰謝料や逸失利益から差し引かれることになるのです。そこで、被害者にも過失が認められる可能性があるときは、健康保険や労災保険の使用を検討した方がよいでしょう。また、「動いている車同士は過失割合が10:0にならない」ということがよく言われていますが、必ずしもそうとは限りません。また、停止している車にぶつけられたとしても、過失がゼロにならないこともあります。交通事故の過失割合・過失相殺でお困りの際には、交通事故問題に精通した八戸シティ法律事務所にご相談いただければと存じます。

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