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ニュースレター15-1

内容

企業の安全配慮義務違反が認められる場合とは(労災問題)

企業には、従業員がその生命・身体の安全を確保しつつ働くことできるように、必要な配慮をする義務(安全配慮義務)があることや、労災において企業がこの義務に違反した場合には、損害賠償責任を負うことなどを、前回ご説明させていただきました。

では、具体的にどのような場合に、企業が安全配慮義務に違反したということになるのでしょうか?今回は、この点をご説明させていただきます。

1 法律を守っているだけでは足りない
労働安全衛生法という法律では、「単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職 場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない」と定められています。つまり、企業は、法律に書かれていること以上に、従業員の安全や 健康に配慮することが求められているのです。

では、何について、どこまで、従業員の安全や健康に配慮しなければ、安全配慮義務に違反したものとされてしまうのでしょうか?

2 具体的な例
企業が、何について、どこまで配慮しなければならないかは、作業現場や作業環境によって異なります。例えば、家やビルの建築現場など、転落事故の可能性がある作業現場では、①作業床や手すり、転落防止用ネットなどを設置しているか、②安全ベルトやヘルメット、安全靴などを支給しているか、③安全に対する教育を実施しているか、④日常の健康管理はどうしているかなどといったことが、安全配慮義務に違反するかどうかの判断要素とされます。

3 損害賠償責任のリスクへの対策
このように、企業が安全配慮義務違反による損害賠償責任のリスクを避けるためには、法律に書かれていることを守るのはもちろんのこと、さらに広い範囲で、それぞれの従業員の仕事内容や健康状態に応じて、安全や健康を確保するための具体的な配慮をしなければならないということになります。そして、万が一にも損害賠償責任を負ってしまった場合に備えて、労災用の保険の導入をご検討いただきたいことは、前回ご案内させていただいたとおりです。

近年では、労働災害において、遺族が労災認定の申請に加えて、企業に対して損害賠償請求の訴訟を起こすということも珍しくありません。労災問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、是非、当事務所にご相談いただければと存じます。

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