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ニュースレター50-1

内容

交通事故による脊髄損傷について

交通事故被害によって引き起こされる後遺障害のひとつに、脊髄損傷(せきずいそんしょう)があります。今月号のニュースレターでは、交通事故による脊髄損傷をテーマに解説させていただきます。

1 脊髄損傷とは?
脊髄とは、人間の小脳から腰椎に伸びている中枢神経のことを言います。そして、交通事故等の衝撃によって脊髄が損傷することを、脊髄損傷と言います。実際に診断書に記載される傷病名としては「脊髄損傷」のほか、損傷部位によって「頚髄損傷」、「胸髄損傷」、「腰髄損傷」、「仙髄損傷」、「中心性頚髄損傷」などの診断名となります。

脊髄損傷の被害に遭った場合、受傷部位から手足の指先の部分において、運動や知覚に障害が現れます。完全な寝たきりといった重篤なものから、ある程度の運動機能が残る比較的軽傷なものがありますが、一度損傷した脊髄が回復・再生することはありません。そのため、被害者ご本人やご家族のその後の生活に多大な支障を与えるものです。

2 脊髄損傷のケースでの損害賠償
脊髄損傷の後遺障害については、自賠責の認定基準では、症状の程度に応じて、1級、2級、3級、5級、7級、9級、12級の等級が定められています。そして、損害賠償の費目としては、傷害部分と後遺障害部分に大きく分かれます。傷害部分については、治療費、入院雑費、通院交通費、休業損害、入通院慰謝料(傷害慰謝料)などがあります。後遺障害部分については、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料などがあります。

後遺障害部分の損害賠償については、認定される後遺障害等級によって金額が大きく変わってくるため、適正な後遺障害等級の認定を受けることが極めて重要です。また、重篤な後遺障害が残った場合には、将来の介護費や、自宅を介護用に改造する費用等の賠償が認められる余地があります。このようなケースでは、将来の介護や自宅の改造等の必要性、およびその金額について、緻密な立証を行うことが必要となります。

3 脊髄損傷のケースでは弁護士の活用を
脊髄損傷について適正な後遺障害等級の認定を受けるためには、CT画像やMRI画像などで脊髄の損傷が確認できることが必要です。したがって、適切な画像を収集できる知識と経験が不可欠となります。また、損害賠償請求においても、費目の一つ一つについて立証が必要となり、休業損害や後遺障害逸失利益、将来の介護費などの立証・算定が複雑・困難となることも少なくありません。したがって、交通事故で脊髄損傷の被害に遭われた場合には、まずは交通事故および脊髄損傷に精通した弁護士にご相談いただくことが大切です。当事務所では、多数の交通事故案件に対応し、脊髄損傷の案件の解決実績も豊富にございます。安心して当事務所をご利用いただければと存じます。

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