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ニュースレター30-1

内容

交通事故による高次脳機能障害について・その1

高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)という脳の障害のことをご存知でしょうか?脳血管の詰まりや出血、交通事故で頭部に強い衝撃を受けたことによる脳の損傷などを原因として、知覚・記憶・判断・言語・情動などの脳の働き(これらの脳の働きを「高次脳機能」と言います)に障害が起きた状態のことを、高次脳機能障害と言います。今回は、交通事故による高次脳機能障害について、解説させていただきます。

1 高次脳機能障害の原因と症状
高次脳機能障害の原因としては、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管障害、交通事故・転倒・転落などの外傷性脳損傷、その他の原因(低酸素脳症・脳腫瘍・脳炎など)があります。

高次脳機能障害の症状には、様々なものがあります。主なものとしては、記憶障害(物の置き場所を忘れる、新しいことを覚えられないなど)、注意障害(集中力が欠如してミスが多くなる、同時に複数のことができないなど)、遂行機能障害(自分で計画を立てて物事を実行することができず、行き当たりばったりの行動をするなど)、社会的行動障害(感情のコントロールができない、やる気・意欲の低下、一つのことに固執して他のことができないなど)です。また、病識欠如(自分が障害を持っていることを認識できない)、失行症(身体の動作をスムーズに行えない)、失認症(見えているのにそれが何なのかが分からない、知っている人の顔が見分けられないなど)、失語症(言葉がうまく話せない、質問に正しく答えられないなど)、身体の麻痺といった症状などもあります。

2 弁護士による交通事故被害者へのサポート
交通事故によって高次脳機能障害を負われた被害者の方々に対し、弁護士ができるサポートは主に適正な賠償金を確保するための活動です。弁護士に早期にご相談・ご依頼いただくことで、保険会社への対応・治療関係のアドバイス・後遺障害等級の認定手続、そして示談交渉・訴訟と解決に向けて安心して進めていくことができます。

高次脳機能障害は非常に深刻で複雑な後遺障害ですが、世間ではあまり知られていません。次回のニュースレターでも、引き続き交通事故による高次脳機能障害について、皆様にお伝えできればと思います。

なお、当事務所では、高次脳機能障害の案件を含めて、多数の交通事故問題の解決実績がございます。交通事故のことでお困りのことがありましたら、お気軽に当事務所にご相談いただければと存じます。

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